あいち・なごやエアロスペースコンソーシアム主催
2021年度 航空機産業製造人材育成講座
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配信期間
テーマ 演 題  講 師 概  要
1 2021年

9/7

9/27
材料(チタン)板金成形、塑性加工関係 チタン材料の特徴・製造工程及び航空機材料におけるチタン材料 株式会社神戸製鋼所
素形材事業部門 チタンユニット チタン工場 技術部 開発室
研究員

 今野 昂 氏
チタン合金の種類や特徴を紹介し、チタン合金が航空機に用いられる際の特徴や活かされている特性を説明します。また、航空機に多く使われているチタン合金の鍛造品素材が、どのような工程で製造されているか、どのような特性評価や検査を受けているかを紹介します。合わせて、同じ合金種でも製造により特性の造り込みを行うことで、更に優れた特性を得ている事例についても紹介します。
塑性加工の基礎 名古屋大学名誉教授
 
 石川孝司 氏
塑性加工は、主として金属材料の一部または全部に塑性変形を与えて、要求された形状・寸法・材質の製品を作る生産加工法であり、今日の工業生産の中で素材から最終製品の製造に至るまでの広い範囲にわたって重要な役割を果たしています。加工方式は多種にわたり、機械工学と材料工学との両分野にまたがる知識を必要とします。本講演では、塑性加工に関する基礎的なポイントをわかりやすく紹介します。
航空・宇宙機器の板金加工技術 三菱重工業株式会社
エアロストラクチャー事業部 生産技術部
主席チーム統括 

 藤井 和慶 氏
本講義では、航空機の構造部品に用いられている板金部品とその工法について紹介します。板金部品で使用されるアルミ合金材などの機械特性と多品種少量生産に求められる要求を理解しながら、ストレッチ成形や超塑性成形など様々な板金加工法について説明をします。そして、実際の現場で発生した不適合事例を用いて、実生産における生産課題とその対策、今後の技術開発の展望についてご説明します。
2 9/28

10/18
航空構造、航空機組立、自動車組立関係 飛行機の構造・材料と構造設計の基礎 中部大学
工学部 宇宙航空理工学科 
教授 

 池田 忠繁 氏
飛行機の構造の特徴、材料・構造の変遷、構造設計の基礎について概説します。初期の飛行機の機体の木製枠組み構造からジュラルミン製セミモノコック構造を経て、最新機の炭素繊維強化プラスチック製構造に至るまでの材料・構造の変遷とその特徴、飛行機に作用する荷重と簡単な力学を用いた飛行機の構造設計の基礎について紹介します。
航空機の構造組立 三菱重工業株式会社
民間機セグメント エアロストラクチャー事業部 生産技術部 組立生産技術一課
主席技師

 船渡 俊行 氏
民間航空機の構造組立では、大物複曲面の部品を組合わせて、高精度・高機能な組立体に仕上げていく必要があります。本講義では、構造組立の概要や穴明け、ファスニングといった各要素の具体的な事例をご説明するとともに、自動化やムービング化といった最新の技術動向についてもご紹介します。
自動車産業における車両組立生産技術と今後の動向 トヨタ自動車株式会社
組立生技部 
部長

 野々村 一紀 氏
これまで自動車製造業は取り巻く環境の変化を商品や技術革新で乗り越えてきたが、カーボンニュートラルを始めとする環境対応やCASEなど多様化するニーズの高まりを受け、自動車業界は100年に一度の大変革にあります。本講義では車両組立における工工程・工法・設備などの基本的なことをご紹介することに主眼を置き、今後の社会情勢を踏まえた、これからの車両組立における生産技術の動向についても簡単に解説します。
3 10/19

11/8
DXへの取り組み、オペレーションズ・リサーチ ものづくり視点から見たDXへの取組みに向けて Ridgelinez株式会社
シニアアドバイザー

  熊谷 博之 氏
今や新聞・メディアにおいてDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が活字として目にしない日が無いほど日常的に見かけるキーワードとなって来ました。しかしながら実態は? と言うと実の所良く判らない・・・というのも事実かと思います。当講座では、ものづくり視点から見たDXについて、講師経験からお話できる全体概要、導入効果、留意点などについて事例を交えながらご説明したいと考えております。
デジタルを前提に現状を再構築する~DXとソフトウェアファーストとアジャイルをまとめて考える~ 株式会社デンソー
執行幹部 モビリティシステム事業グループ
DX推進担当 兼 クラウドサービス開発部長

 成迫 剛志 氏
近年、多くの企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)の取組みを加速している。経営層もDXの重要性を認識し、単なるIT化ではなく重要な経営課題として取り組んでいる企業も数多い。そして、あわせてソフトウェアファーストやアジャイルへの取り組みも検討しているのではないだろうか? しかし、この3つの単語、DX、ソフトウェアファースト、アジャイルをのものが目的化してしまい、それぞれ個別の取り組みとなってしまっていないだろうか?本講演では、“デジタルを前提に現状を再構築する”というDXの本質とその推進のためのプロセスや体制のヒントをご紹介する。
OR(オペレーションズ・リサーチ)-問題解決の道具箱- 愛知県立大学
情報科学部情報科学科 
教授

 奥田 隆史 氏
OR(Operations Research)とは、経営・政策における諸問題に対する問題解決・計画立案のための科学的な知恵の集大成です.科学的とは、例えば、複数の計画案があるとき、経験と勘でこの案が望ましいと判断するのではなく、数理モデル・統計分析等を用いて各案の望ましさを数量的に表し、その中から最良の案を決定することです。本講ではORを問題解決の道具箱と捉え、様々な道具の基本的な考え方を、具体的な例をあげながら紹介します。
4 11/9

11/29
航空機製造における品質保証 航空機製造における特殊工程、非破壊検査 名古屋品証研株式会社
代表取締役

 有田 智充 氏
航空宇宙産業の品質マネジメントシステム要求(JIS Q 9100)で要求される特殊工程の概要、航空機/航空エンジンの生産に適用される代表的な工程と管理のポイント、さらに機体/エンジンメーカから要求があった場合に必要となるNadcapの概要と認証取得のポイント等について解説します。また特殊工程の一つである非破壊検査について、航空機/航空エンジンの生産での適用事例を解説します。
スペック要求と飛行安全 三菱重工業株式会社
民間機セグメント 民間機事業部 品質保証部 
次長

 月ヶ瀬かほる 氏
スペック(Specification)には、主に 材料スペックとプロセススペックがあります。スペックとは何か,図面とどう違うのか,なぜスペックなのか, スペック要求がどのように飛行安全とつながっているか,そして,スペックを使うときに大切なこと,を実際に民間航空機の製造現場で使われている 材料スペック,傷に対する修理スペック, 構造組立のギャップに対するプロセススペックを例に説明します。  
航空機製造業における計量器校正 三菱重工業株式会社
民間機セグメント エアロストラクチャー事業部 品質保証部 加工品品質保証課 治工具係
係長

 松田 誠樹 氏
製造品質を保証していく上で必須となる計量管理活動の中で,各種計量器の精度を確保して行くために実施される校正作業について,航空機製造業での特徴や活動の実例を紹介します。
5 11/30

12/20
航空機製造における溶接技術、CATIA活用と幾何公差/表面粗さ 航空機・宇宙機器製造における溶接技術 川崎重工業株式会社
航空宇宙システムカンパニー 航空宇宙ディビジョン 生産総括部 生産企画部 生産技術課
基幹職

 上向 賢一 氏
航空・宇宙分野において適用されている金属材料およびそれらの溶接方法についての概要を説明する。また、航空・宇宙分野の溶接における要求事項、適用事例、今後の展望について紹介する。
治工具設計/NCプログラムにおけるCATIA活用 三菱重工業株式会社
民間機セグメント エアロストラクチャー事業部 生産技術部 メカトロ推進・治工具設計課
課長

 金田一 智章 氏
CATIAは航空機・自動車・家電業界・宇宙産業など多くの製造業で使われており、もはや製造に必須なハイエンド3次元CADです。本講座では,組立治具設計や部品加工用NCプログラムといった作業において、CATIAをどのように活用しているのか具体例をもって説明します。またCATIAデータを活用した治具設計の事前検証事例の紹介も行います。
幾何公差と表面粗さ 三菱重工業株式会社
民間機セグメント エアロストラクチャー事業部 技術部 設計1G ボーイングチーム 
主席チーム統括

 金澤 裕 氏
幾何公差の種類やデータム、最大実体公差について図面指示例とその解釈を交えてわかりやすく説明します。またJIS(ISO)とASMEの大きな違いである「包絡条件」についても触れます。表面粗さについては、測定方法など基礎を説明します。